遊具「ターザンロープ」で女児が人差し指を切断する事故をネットで見かけ、ショックを受けました。
公園にあるターザンロープやジップラインは子供達には人気ですよね。
しかし、事故現場のターザンロープ見る限り、一般的な公園でよく見かける物とほぼ同じタイプ。
ターザンロープでの指切断という大事故は、子育て世代の私にとって衝撃を受けました。
保育士として子供を指導する立場では、ターザンロープは他遊具に比べると確かに動きがある遊具があり、配慮が必要でした。
そこで…
ターザンロープ等の遊具について、気になる点をまとめました。
参考にしていただけると、嬉しいです。
【子ども自身が身を守るために】
元気いっぱいな子供は何にでも好奇心を示しますが、怪我や事故が心配ですよね。
自分で身を守るための安全対策を教えたい場合は、言葉よりも視覚を利用することがオススメ!
『こどもあんぜん図鑑』は文部科学省の新学習指導要領に沿った「交通安全」「生活安全」「防災」「防犯」の大事な4項目に分けて説明している本です。
入学への準備が必要な年中~年長さんや登下校や公園遊びが増える小学低学年のお子さんにピッタリです。
漢字に全てフリガナはありますが、大人が一緒に確認することでより意識が高まりますよ!
遊具「ターザンロープ」とは?その正式名称
ターザンロープとは離れた2つの台にワイヤーが固定され、滑車に吊るされた太いロープにしがみついてその間を滑り降りる遊具です。
アメリカの物語・野生人ターザンが森の木々をロープで移動するシーンを意味し、その名前を取ってつけられました。
ロープの最下部はただ結んだだけ、もしくは古タイヤや球状の座る部分が付いているタイプなど複数あります。
ジャングルジムやブランコなど運動神経を高める遊具は沢山ありますが、ターザンロープでは滑る中で全身筋肉やバランス感覚等の運動効果を養うことができます。
場所を取る遊具なので、大型公園や施設・フィールドアスレチックコース等に置かれることが多いです。
ターザンロープの別名と呼び方
公園等での正式名称としては、「ターザン(ロープ)」と多数呼ばれています。
「ロープウェイ」という名前で呼ばれることもあり、アトラクション性をさらに強めた種類の「ジップライン」という遊具もあります。
他のロープ系遊具として、紐の上を渡る「モンキーロープ」やぶら下がる紐の間を渡る「ロープスイング」、ジャングルジムのような「クライミングロープ」がありますが…
ロープと滑車にて滑る爽快感を体験できるのが、ターザンロープの魅力です。
ターザンロープの対象年齢/何歳からできる?
ターザンロープの遊び方としては1人ずつ順に滑走し、遊び終えた人が次の人へロープを持っていって渡して交代します。
ロープで滑走中の時間は数秒、傾斜が緩く時間がかかる場合でも10~20秒前後です。
ターザンロープではロープを握る握力やバランス感覚が必要なため、対象年齢は6歳~12歳前後とされています。
滑走中はスピードがあり自分では止まることができず、ぶつかることのないよう周りも気を付けなければなりません。
そのため、一般的にターザンロープは小学生の児童をメインに設置されているようですね。
とはいえ、実際の公園では幼児(3歳、4歳、5歳前後)でも1人で遊んだり、更に小さいお子さんが保護者介助付きで遊ぶ姿も多く見られます。
ターザンロープは対象年齢は定められているものの、あくまで自己責任で対象以下の小さいお子さんが遊んでいる場合もあります。
指切断しないための安全対策は?
ターザンロープは正しい滑り方で遊べば危険性は少ないとされています。
しかし、動きがあるアスレチックなので以下のような注意を守って遊びましょう。
- 順番を守って一人ずつ乗って遊ぶ
- しっかりロープを握って、足やお尻はロープの下部に載せる
- 滑走中は手を伸ばさず、滑車付近は絶対に触らない
1歳~2歳位の年齢が小さいお子さんだと登るのはもちろん、スピードや到着地点の反動に耐え切れず振り落とされることが予想されます。
ターザンロープは速いので打ち所が悪いと大きな事故につながります。
くれぐれも推奨年齢を守って遊ぶようにしてください。
5歳以下のお子さんがターザンロープで遊びたがる場合は、大人が並走したり隣でロープを持ってスピードを緩めたりして援助できる状況にしましょう。
また、ターザンロープは危険のないよう安全対策も配慮されています。
- 勢いが付きすぎないようストッパーが取り付けられている
- 反動が付きすぎてぶつからないよう周囲の支柱からは適切な距離が取られている
- ワイヤーが切れた場合でも落下しないようストッパーが付いている
このように遊具メーカー等で設立された協会が安全基準を定めて、事故が起こらないよう努めています。
今回の指切断事故で使われたターザンロープは安全基準が定められる前に設置されていたのが原因でした。
そのため、ロープの長さが短く、上部のワイヤと接続する滑車カバー指が挟まれてしまったのです。
ターザンロープによる過去の事故は?
念のためターザンロープによる事故が他にもなかったか検索してみました。
1)2010年9月滑走中にワイヤが抜け落ち、滑車が当たって足首を骨折する事故がありました。
これは人為ミスでが原因で、ナットの増し締めができてなかった等の点検不備によるものでした。
このターザンロープは結局劣化により安全確保ができないため、撤去されています。
2)2019年4月5歳児がターザンロープに片手だけでつかまる宙づりの状態になり、落ちて腕を骨折しました。
これは握力やスピード感覚についていけてない対象年齢以下の子どもが利用したことによる事故といえます。
また、きちんとロープを握らないまま発進してすりむいたり、2人乗りをして落下したり…その他にも小さな事故は多数起こっています。
遊具については判断が難しいですが…今後シーソーのようにターザンロープも撤去される方向にならないか、個人的には気になります…。
まとめ:ターザンロープの正式な名前と遊び方
全国でもさまざまな場所に設置されているターザンロープは様々な名前で親しまれており、楽しさだけでなく運動能力の向上にも繋げることができます。
保育士、また保護者としての経験上では、ターザンロープはしっかりロープを握って遊べば楽しめる遊具です。
とはいえ、想像範囲を超えた行動をとるのが子供ですし、万が一の設備不良等の可能性は否定できません。
アスレチックでは大人が安全に気をつけるよう配慮し、未来の子供達もターザンロープの楽しさを味わって欲しいですね。
自宅にターザンロープやロープブランコを手作りされる方もいるようです。
遊ぶ中で立って座って揺れて登って…楽しく握力・脚力や全身筋力をアップしちゃいましょう。
簡単に設置できるロープ遊具は、家の梁等につなげれば自宅でも楽しく遊べます。
屋外対応なので、庭の木やカーポートに取り付ける方も多いようです。
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