ネットを見ていると、ショックな事故が目に入りました。
大阪府岸和田市の下池田公園で「ターザンロープ」で7歳の女児が左手人差し指の第1関節を切断するという事故が起こったそうです。
今回の事故現場にあったターザンロープは、動画で見る限りでは公園でよく見かける物とほぼ同じタイプ。
子育て世代の私にとって、より衝撃を受けました。

救急搬送されて治療を受けているとのことですが…痛ましい事故ですね。。
子ども達が大好きなターザンロープは、見かけたらすぐに駆け寄って奪い合うくらい人気の遊具。
保育士として年長を受け持っていた際ターザンロープがある公園へ散歩していたのですが、その時も引っ張りだこでした。
もちろん園では年齢に合わせた遊具を選んでいましたし、危険がないよう保育士が側につくのですが、動きがあるアスレチックの怖さを改めて感じました。
小学生の高学年になった我が子も未だに遊びたがる「ターザンロープ」なので、気になった点についてまとめてみました。
ターザンロープとは?正式名称は…

ターザンロープとはワイヤーから吊るされた太いロープにしがみついて、滑車を使って滑り降りる滑走系遊具です。
アメリカの物語・野生人ターザンが森の木々をロープで移動するシーンから名づけられたとのこと。
ロープの最下部はただ結んだだけ、もしくは古タイヤや球状の座る部分が付いている物があります。
場所を取る遊具なので、大型公園や施設、フィールドアスレチックコース等に置かれることが多いです。

ジャングルジムやブランコなど運動神経を高める遊具は沢山ありますが、また一足違う爽快感を体験できるのがターザンロープの魅力です。
正式名称は特になく、多くは「ターザン(ロープ)」と呼ばれていますが、「ロープウェイ」という別名で呼ばれることもあるようです。
また、アトラクション性をさらに強めた「ジップライン」と呼ばれる遊具もあります。
ただ単に楽しさを味わうだけでなく、ターザンロープを通して全身筋肉やバランス感覚等の運動効果を養うことができます。
ターザンロープの安全対策は?年齢は何歳からできる?

ターザンロープではロープを握る握力やバランス感覚が必要なため、対象年齢は6歳~12歳前後となっています。
一般的には小学生のお子さんをメインに設置されているようですね。
実際の公園では幼児(3歳、4歳、5歳前後)でもロープにしがみつく時に保護者が介助したり、運動神経が良い子は自分で飛び乗ったりして遊ぶ姿が見られます。
とはいえ、1歳~2歳位の年齢が小さいお子さんだとスピードや到着地点の反動に耐え切れず、振り落とされることが予想されます。
大きな事故につながる可能性もあるので、親子で注意が必要です。

我が子は2歳頃から遊びたがったので、
一緒にロープを持ってスピードを緩めたり大人が並走したりして援助できる状況で遊ぶこともありました。
遊び方としては1人ずつ順に滑走し、遊び終えた人が次の人へロープを持っていって渡して交代します。
ロープで滑走中の時間は数秒、傾斜が緩く時間がかかる場合でも10~20秒前後です。
滑走中はスピードがあり自分では止まられませんので、ぶつかることのないよう周りも近づかないようにしましょう。
また、安全対策としては以下のように配慮されています。
- 勢いが付きすぎないようストッパーが取り付けられている
- 反動が付きすぎてぶつからないよう周囲の支柱からは適切な距離が取られている
- ワイヤーが切れた場合でも落下しないようストッパーが付いている

動きがある遊具なので、危険のないようしっかり安全対策もされているのですね。
ターザンロープによる過去の事故は?
念のためターザンロープによる事故が他にもなかったか検索してみました。
1)2010年9月滑走中にワイヤが抜け落ち、滑車が当たって足首を骨折する事故はあったようです。
しかし、これは人為ミスによるもので、ナットの増し締めができてなかった等の点検不備によるものでした。
このターザンロープは結局劣化により安全確保ができないため、撤去されています。
2)2019年4月5歳児がターザンロープに片手だけでつかまる宙づりの状態になり、落ちて腕を骨折したそうです。
これは握力やスピード感覚についていけてない対象年齢以下の子どもが利用したことによる事故といえます。
また、きちんとロープを握らないまま発進してすりむいたり、2人乗りをして落下したり…小さな事故はあるようでした。

遊具については判断が難しいですが…今後シーソーのようにターザンロープも撤去される方向にならないか、個人的には気になります…。
まとめ

全国でもさまざまな場所に設置されているほど人気のターザンロープですが、楽しさだけでなく運動能力の向上にも繋げることができます。
保育士、また保護者としての経験上では、ターザンロープはしっかりロープを握って遊べば楽しめる遊具です。
とはいえ、想像範囲を超えた行動をとるのが子供ですし、万が一の設備不良等の可能性は否定できません。
周囲の大人が安全に気をつけるよう配慮しながら、未来の子供達にもターザンロープの楽しさを味わって欲しいと思いました。

我が子達にも改めて公園で遊ぶ際は怪我に注意する等の声かけを行ないました。
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